「交通事故の治療費、実は少し割高かも!?」主婦が知っておくべき「健康保険」と「自由診療」のウラ事情

交通事故で病院に行くと、「交通事故では健康保険は使えません」と言われたり、相手の保険会社から「窓口でお財布を出さなくていいですよ(一括対応)」と案内されたりしますよね。 主婦としては「家計からお金が出ないなら、まあいっか」と安心してしまいがちですが、実はこの裏側で「健康保険に比べてやや割高な治療費」が計算されていることがあるのをご存知ですか?

今回は、ちょっと不思議な「交通事故と健康保険」のカラクリと、忙しい主婦の皆さんが損をしないための「健保切り替え」の裏ワザを日本一やさしく解説します!

■ なぜ交通事故の治療は「健康保険」が使われないの?

普段、病院に行くと3割負担の「健康保険」を使いますよね。しかし、交通事故の場合は全額自己負担となる「自由診療」になることがほとんどです。

これには、医療機関と保険会社それぞれに事情があります。

お医者さんは何よりも「患者さんのケガを治すこと」に専念したいと考えていますが、交通事故で健康保険を使うには「第三者行為による傷病届」という特殊で複雑な手続きが必要になり、事務的な負担が大きくなってしまいます。また、自由診療の場合の診療単価は、健康保険の約2倍ほどの価格設定になることもあり、医療機関としても自由診療で対応するのが一般的となっています。

一方、実際に治療費を負担することになる相手の保険会社は、お医者さんに負担をかけて関係が悪くなるのを避けたいですし、手続きがスムーズな自由診療の枠組みでサクッと対応したほうが事務的にラクだという本音があります。 そして被害者側も、「面倒な書類を書かずに、窓口負担ゼロで治療を受けられるなら、その方がラク」と感じてしまいますよね。 このように、みんなにとって「都合の良い落としどころ」として、自由診療という枠組みが定着しているのです。

■ 裁判所も「自由診療」を認めている?

「健康保険を使えるのに、裁判所は割高な自由診療を許しているの?」と疑問に思いますよね。 実は裁判所も、不相当に高額でない限り、健康保険を使わずに自由診療によって治療することを認めています(横浜地方裁判所令和7年1月16日判決など)。また、「被害者が毎月保険料を払っている健康保険を、加害者の支払いを安くするために使うのはおかしい」という考え方もあります。

■ ここが重要!「健保切り替え」があなたを救う3つのケース

「じゃあ、相手が全額払ってくれるなら自由診療のままでいいわね」と思ったあなた。ちょっと待ってください! 事故の状況によっては、あえて「健康保険」に切り替えるカードを切ることで、最終的にあなたがもらえるお金(手残り)が相当に増える可能性があるんです。慰謝料や休業損害への充当を多くするためにも、健康保険による診療を賢く活用すべきケースがあります。

ケース1:自分にも少し「過失(不注意)」がある場合

例えば「あなた2:相手8」の過失割合になった場合、少し割高な自由診療の治療費のうち「2割」はあなたの自己負担として、最後にもらえる慰謝料などから引かれてしまいます。健康保険に切り替えて治療費の総額をギュッと圧縮すれば、引かれるお金も少なくなり、最終的な示談金(手残り)が大幅に増える可能性があります。

ケース2:自賠責保険の「120万円の枠」を守りたい場合

ケガの補償の土台となる自賠責保険には、「治療費、交通費、休業損害、慰謝料すべて合わせて120万円まで」という上限が決まっています。自由診療のままだと、治療費だけであっという間に120万円の枠を使い切ってしまうことがあります。相手が任意保険に入っていない場合などは、この120万円の枠の中でしか賠償を受けられないリスクもあります。そのような場合には健康保険を使って治療費を低く抑え、温存した枠を「主婦の休業損害」や「慰謝料」に回すことで、もらえる金額を最大化できるかもしれません。

ケース3:治療費をしばらく自分で立て替える必要がある場合

轢き逃げで加害者を特定するのに警察の捜査に時間を要する場合など、しばらく自分で治療費を立て替えることになります。この場合、自分の持ち出しを最小限に抑えつつ通院を続けるためにも、健康保険の利用は非常に有効です。

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