自動車保険の「弁護士特約」は使ってもデメリットゼロって本当?
「保険を使うと、来年の保険料が上がるから我慢しなきゃ……」
そう思っている方は多いのではないでしょうか。
しかし、実は自動車保険の中には「使っても等級が下がらず、保険料も上がらない」という非常に珍しい仕組みがあります。それが弁護士費用特約です。
1.結論:使っても「ノーカウント」
まず一番大事なポイントからお伝えします。
弁護士特約を使っても、翌年の等級は下がらず、保険料も上がりません。
保険業界ではこれを「ノーカウント事故」と呼びます。
つまり、弁護士に依頼してトラブルを解決しても、翌年の保険料が上がることはありません。保険料への影響は基本的にゼロです。
2.なぜ「タダ」で使えるのか
ここで多くの方が疑問に思うのが、「車両保険等は使うと等級が下がるのに、なぜ弁護士特約は下がらないのか」という点です。実はここにはきちんとした理由があります。
まず、弁護士特約を使うケースの多くは、自分に過失がないか、小さい事故です。例えば信号待ちで追突された場合など、被害者であるケースが典型です。
等級が下がる仕組みは「この人は将来また事故を起こすかもしれない」というリスク評価と関係しています。しかし、被害者として弁護士を利用することは、運転リスクとは基本的に関係がありません。
もう一つは、弁護士特約が追加オプションであるという点です。オプションとして追加保険料を払って付けている特約サービスなのに、それを利用したことによりペナルティが課されるとすれば、なんだかもやもやしますよね。それもあって保険会社は、弁護士特約の利用については等級に影響しないルールにしています。
3.弁護士特約が本領を発揮する場面
特に重要なのが、いわゆる「0対100事故」です。この場合、法律上の理由から、あなたの保険会社は示談交渉を行うことができません。
つまり、被害者であるにもかかわらず、相手方や相手保険会社と自分で交渉しなければならない状況になることがあります。そんなときに弁護士特約が役に立ちます。
弁護士に依頼すれば、
・弁護士があなたの代わりに交渉を行う
・損害額の算定が「弁護士基準」になり、賠償額が上がる可能性がある
・相談料や着手金などの費用が特約から支払われる(一般的に上限300万円)
といったメリットがあります。しかも、これらを利用しても保険料が上がることはありません。
まとめ:特約は「使うため」にある
弁護士特約を付けているにもかかわらず、「保険料が上がるのではないか」と心配して利用をためらう方は少なくありません。
しかし、弁護士特約は使っても等級に影響しない仕組みになっています。
交通事故のトラブルに巻き込まれたときは、一人で抱え込まず、専門家の力を利用することも大切です。せっかく付けている特約です。いざというときは、安心して活用していただければと思います。
- stacks